自分の体重や体の動きなどを使った揉捏(じゅうねつ)の仕方、伸ばすように溶かすようにする解し方、使う指や手の場所と施術の感触、心地よく効く場所とその施術法や手順など、基本的な技術と知識を講習しています。自分の指や手が沈んでいって、硬いところが見つかって、さらに押したり伸ばしたりしていると、硬いところが解れて溶けていく感じがします。
そのようにして部分的に少しずつ解れてくると、だんだん体全体も解れて柔軟性が出てきて、より自然な感じになってくるのが感覚的に分かってきます。刺激による体内物質などの働きも伴って、過敏になった神経や脳が和らぎ、血行やリンパの流れが良くなり、筋肉や関節の動きが柔軟になって、骨格の歪みやその他の各臓器の働きも安定していきます。
具体的な症状の緩和などに直接つながらないこともありますが、心身のバランスが整い自然治癒力が高まっていき、心や体の癒やしにつながっていきます。ふつう人の体を触ることは身近な人以外はあまりありません。また骨や臓器などの弱い所もありますので、施術は気軽にはできません。緊張しながら安全に行う必要があります。
安全で不快感が無くて効くように、相手の感想を確かめながら、色々な人を何回も何回も施術して、相手や自分の様々な反応を多く経験してください。施術法も一人一人に合わせていろいろ工夫してみてください。
最初は良い結果が得られないことも多いですが、だんだんと、どこをどうして欲しいかという相手の体の要求が、少しずつ理解できてきます。また自分の手が自然に動いて必要な施術を発見できる場合もあります。
そういう経験的な理解と、心身の一般的な知識が組み合わさってきて、施術の勘が養われ、熟練していきます。人が人を癒やす力を持っていることが、実感できてきます。
自分の指や肩などを痛めたときは、力を入れ過ぎないように負担が少ない施術法を工夫してみてください。また施術もいったん少なくして、体を休めてください。慣れてくると無駄な力や動きが減り、だんだんと体も鍛えられて筋肉がついてきて、傷めにくくなります。
静岡県富士市なかつかヒーリングスクール 中司和正/まゆみ
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