お客様が椅子に腰掛けた体勢でのヘッドスパやチェアマッサージは、ベッドが無くてもどこでも気軽に施術できます。肩・背中・腰・上肢(腕や手)などは、相手が立った体勢でも行えます。頭や手や足などの施術は、体の末端から全身にリラクゼーション(疲れやストレスの緩和・心身の癒やし)が伝わっていきます。頭皮がほぐれると頭や顔の血行やリンパの流れが良くなり、顔のむくみ・たるみも改善され、顔の表情や目も動かしやすくなります。頭皮や毛髪の代謝も良くなります。
髪の毛が増えるかどうかは、その人の体質・食事・生活習慣など様々な要因がありますが、ストレスの緩和や頭皮・毛根・頭髪の活性化(元気になる)には貢献できます。他の施術と同様に心身のバランスを安定に導くことができます。施術のコツは、何回も施術を繰り返して、自分の感覚と相手の反応を合わせていくことです。
講習で覚えた通りに施術したり、自分で工夫したことを試したり、指や手のどの場所をどのように使うか、早めかゆっくりめか、全体的か部分的かなど、ちょっとした角度や自分の立ち位置などでも、受けた感じが変わります。頭は顔の反対側にあり、髪の毛もあるので、手や足より気を使う場所です。顔は目・耳・鼻・口などがあり、外部に出ている器官の中でも大事な場所なので、特に注意や配慮が必要です。
髪の毛が自分の指などにからんで引っ張らないように、施術前や施術中に髪の毛をとかしながら行ってください。また髪の毛の中に指を差し入れて、頭皮を指先でしっかりとらえて把握して施術するようにしてください。練習相手やお客様の意見や感想を良く聞いて、自分の頭や体にも施術したり、とにかく自分の指や手の感覚や勘の精度を高めていってください。自己流になっても大丈夫です。相手や自分に負担が少なくて、相手に気に入って満足していただけることが大切です。
ただ相手からやって欲しいという希望があっても、自分がこれ以上はやらないほうが良いと感じたら「これくらいで大丈夫ですよ」と声をかけて、無理な施術はしないでください。だんだんと人と人との関わりで生ずるヒーリング(癒やし)の感覚が体得されてきます。ヒーリングの感覚は得ようとして得られるものではなく、何度も苦しいほどやっているうちに、ときどき感じてくるものです。また、自分がうまくいったと感じなくても、相手には良く感じられている場合もあります。
うまくいかないと思ったり自分からは喜んでいるように感じられなくても、また来てくれるお客様は、気に入っているか必要を感じている人です。お客様が椅子に座っての施術は相手にも自分にも気軽ですが、自分の体重が使いにくいため手や腕の力に頼ることが多く、また相手の背骨(首・背中・腰)にも負担が出やすいので、30分以内の施術が良いと思います。
ヘッドスパでは、引き上げることを意識して施術してください。引き上げ気味の方が気持ち良い施術になり、顔のたるみも緩和されます。チェアマッサージでは、水平方向や斜め下方向に体重や力が掛かるようにして、床方向(真下)への力を少なくしてください。さらに相手の体が前や横に倒れないように支えの手や指を加えながら施術してください。
長時間でじっくり施術するときはベッドで行ったほうが、相手も自分も色々な体勢ができて、様々な部位を施術できるので、やりやすいと思います。分からないところ難しいところなど、これからも質問しながら講習をすすめていきましょう。よろしく、お願いいたします。
静岡県富士市なかつかヒーリングスクール 中司まゆみ/和正
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